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グリーンピースのいえ

 

グリンピースってカエルの名前なんです。これはグリンピースの住む家のお話です。

一面の落ち葉のなかに缶詰がひとつ。じつはこの缶詰は玄関で、そこからどんどん地面の下へおりていったところにグリンピースの家はあります。

20140608

グリーンピースのいえ
作・絵:及川賢治/竹内繭子
出版社:教育画劇

部屋は家具もインテリアも驚きの充実ぶり。とても住みやすそうです。ピアノのソファにタイヤのお風呂、手袋のベッド、本もたくさん。グリンピースがひとつひとつ集めたのでしょうか。

でも、なんだか変。小さなカエル一匹が住むには部屋が多すぎる気がするし、彼の宝物の薬びんにも少し違和感がある。こんなにたくさんの色とりどりのびん、どこから集めたのかな。それともここは……。

地面のずうっと下で幸せにくらすカエルと、缶詰のほかには何も見えないしんとした地上の世界。心にさまざまな問いかけが浮かんでくる。

ひょうきんなカエルがかわいいだけでは終わらない、どこか不安な気配を残す絵本です。

Love, まっこリ〜ナ

 

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Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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