今日のカフェボンボンは、デュボアザンの絵本『せかいのはてってどこですか?』。
井戸の底にすむ一匹の小さなアオガエルについてのお話。
自然の色合いが素晴らしく、デュボアザンの絵本の中でもおすすめの一冊です。
『せかいのはてってどこですか?』
作:アルビン・トゥレッセルト/絵:ロジャー・デュボアザン/訳:三木卓
出版社:童話館出版
井戸の中に長いあいだひとりで暮らしてきたカエルは、ここが世界の全部だと思っていました。太陽の光や風や花、ほかのカエルがいることさえ知らなかったのです。
井戸の底には冷たい透き通った水があって、食べものになる虫はたくさんいるし、雲が流れる青空の天井もある。夜になれば、ぽっかり丸い天井にお月さま。井戸の中は神秘的な美しさに包まれます。
これだけでもうじゅうぶん幸せでした。けれど、ある出来事をきっかけに、カエルは井戸の外に出ようと一大決心をします。
“せかいのはてってどこですか?”となるわけですが、それは絵本を開いてからのお楽しみ。カエルの初めての体験を、デュボアザンは楽し気に描いています。
井戸のカエルの「朝時間」は、緑の背中にお日さまの光を感じる朝。
まっさらな気持ちで、新しい世界に飛び込んでいきたくなる物語です。
成人の日に。
Love, まっこリ〜ナ