今日のカフェボンボンの本棚は、『銅版画家 南桂子』。
銅版画家・南桂子が作り出す透明な世界を案内。主要作品やパリ時代の日記などを紹介しその軌跡をたどります。
『銅版画家 南桂子 メルヘンの小さな王国へ』
出版社:平凡社
ここはどこなのだろう。幸福のしるしのような少女や小鳥、魚や蝶の絵を眺めながらいつも思う。
尖塔のあるお城はヨーロッパの古い町を思わせるけれど、そこは誰も見つけられない場所、迷子になってしまいそうな心細さを感じます。時間は止まっているようで、教会の鐘の音は鳴らないまま日が暮れていく……。
しんとしたさびしさを感じるのは、少女の大きな瞳のせいかもしれない。
1954年に42歳でパリに渡り、銅版画家としての才能を開花させた人。28年もの間、一度も日本に帰らず道を極め、国際的に活躍しました。
南桂子の作品の奥深い魅力を知る一冊。パリ時代の貴重な写真や石井好子ら友人のエッセイも収録しています。
*南桂子のこちらの作品もぜひ。
*画集『ボヌール』
*『南桂子 ポストカードブック』
Love, まっこリ〜ナ
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