今日のカフェボンボンは、『9の扉』。
人気ミステリー作家によるリレー形式の短編小説集。作家が次の執筆者を指名し「お題」を決めてバトンタッチ。第一走者の北村薫からスタートし９人がリレーします。アンカーは辻村深月さんです！
『9の扉』
著者：北村薫、法月綸太郎、殊能将之、鳥飼否宇、麻耶雄嵩、竹本健治、貫井徳郎、歌野晶午、辻村深月
出版社：角川書店
手渡されたお題をそのまま受け取りはしないくせ者ぞろい。いったいどんな切り口で見せてくれるか。
作品は独立した物語だけれど、思いがけない「つながり」を持っている。このつながりのさりげなさが心憎い。物語の接点というのは、気が利いていて意外性があって、しかも、すっと納得できるというのがいいですね。
ストーリーの中の軽やかな遊びの要素。鮮やかにピタリとはまるかどうかは作家の腕の見せどころ！
執筆陣の個性を際立たせながらも、見事なチームワークで作り上げた一冊。辻村深月のアンカーはやっぱり成功。最後に柔らかな春の光が差したようです。重なり合う９つのカラーを楽しんでくださいね。
Love, まっこリ〜ナ
