今日のカフェボンボンの本棚は、日曜日の絵本。
いちごの一生を大胆な絵と詩的な言葉で描いた斬新な本。風や水で動く彫刻で知られる世界的な造形作家が、宇宙とつながる小さないちごを見つめます。
どうしていちごはおいしいの? 大きな自然のなかで、いちごが少しずつ育っていく。風が光を運んで、太陽が金の雨を降らせたら、かわいい花が咲くでしょ。
やがて、小さな果実が夕焼けと出会う日がやってくる。まだ白いいちごは燃えるような夕陽に心をときめかす。だからいちごは赤いんだって。
夜空の星も冷たい雪もみんな、ひと粒のいちごの命とつながっている。自然の営みのなかで、いちごの一生が果てしなく繰り返されてく。
だからこんなにおいしいいちご。
いい匂いは甘いときめきの名残り。
文章は日本語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語の五カ国語で表記されています。「いちご」は外国のことばでもおいしそう。
『いちご』
著者:新宮晋
出版社:文化出版局
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イマジネーションが広がる日曜日。
一冊の素敵な絵本と出会ったら、いつもと少しだけ違う月曜日が始まります。
楽しい休日を。
Love, まっこリ〜ナ
*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
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