私は表参道の路地裏で小さなワンピース屋さんを営んでいます。
お店の通り、道すがらにある画廊に数ヶ月前突然、日焼けサロンも併設された。
「サンマッスル」というアッパーな名前の日サロに画廊…。
このアグレッシブな組み合わせは、通る度にじっと中を覗いてしまう。
画廊には毛書の墨字で力強く「悪魔」って書いてある書もある。画廊の名前はまだ覚えてない…。
オードリー・ヘップバーン演じる「ローマの休日」のアン王女は、白いシャツにスカーフをくるりと首に巻いてベスパに乗るファッションが印象的でした。
「アンナ・カレーニナ」がリバイバル上映された時の主役は、キーラ・ナイトレイ。社交界で踊る彼女の小ぶりな帽子に巻かれたスカーフは、ゆったりと美しくエレガントな知性を引き立てます。
スカーフの語源や由来は聖職者が用いた肩掛けの「ストラ」と言われていたり、女性は教会に入る時、ベールを被るのが礼儀で、首に巻いていたストールをそっと頭に巻く・・・ということを踏まえると、宗教や教会と距離が近いヨーロッパの女性がスカーフのおしゃれが得意で、日本では定番化されてない理由が分かる気がします。でもでも・・・だからこそ、トライしたくなる!
スカーフをさりげなく日常に取り入れてると、頑張ってるって思われそうな気がするだろうけど、(特にまわりの目を日本人は気にするしね)頑張っていいじゃないと思う。
体力は何もしないと落ちるように、おしゃれも頑張らないとそれなりに見えない。時にはシネマ女優のように自分の世界に浸ったり、シンプルなTシャツとデニムのポイントにスカーフを巻いたバッグを持つのも素敵。
女性らしいファッションが苦手な方は優美なドレープやシルクの滑らかな美しさでフェミニンな要素をプラスするのも密やかな大人のおしゃれです。
最初は“画廊”と“日サロ”ぐらい自分の中でチャレンジアイテムだとしても、何年も履きこんだデニムが肌に馴染むように、「スカーフ使いがいつも上手ね」って言われる頃は、シネマ女優のようにすっとした立ち姿ですら、エレガントな香りを放つような女性になっているかもしれません。Fin