今日の「まっこリ～ナのカフェボンボン」の本棚は、『仏壇におはぎ』。写真家の武田花のフォト・エッセイ集です。
『仏壇におはぎ』
著者：武田花
出版社：角川春樹事務所
のほほんとした気分に浸りたくなると、花さんの本を読み返します。
写真はすべてモノクロ。猫、キャベツ畑、お墓。父母と訪れた長野の山荘。いずれも、太陽の強い光にくっきりとしている。
スナックやパブが立ち並ぶ裏道の路地も、昼間の明るさに影の部分を晒しているようでドキッとする。さびれた商店街に紛れ込んだりもう誰も住んでいない家を目にした時に、軽いショックと懐かしさに胸が「ずん」となる、あの感じ。
でもそれを感じるのは最初の一瞬。酔っぱらった花さんは、商店街に吊るされた裸電球にうっとりして、たくさんの電球と一緒に自分の影も風に揺れてすっかりいい気分。そんな文章を読んでいると、またのんびりした空気が戻ってくる。
以前ご紹介したこちらもおすすめです。
＊『イカ干しは日向の匂い』…旅心誘われるフォト・エッセイ。
＊『遊覧日記』…お母様の武田百合子さんのエッセイ。写真は花さん。
Love, まっこリ〜ナ
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