コパカバーナのギターを弾く少女。愛らしいボブカットの女の子の名は、ナラ・レオン。少女はやがてボサノヴァのミューズとなり、ブラジルを代表する女性シンガーとして、激動の時代を素晴らしい感性で生き抜きました。
今日のカフェボンボンは、日本でも人気の高いナラ・レオンの伝記をお届けします。
『ナラ・レオン 美しきボサノヴァのミューズの真実』
著者:セルジオ・カブラル/日本語版監修:堀内隆志/訳:荒井めぐみ
出版社:Pヴァイン
1950年代、才能ある若いミュージシャンたちがナラの家に集い、夜ごと演奏会を行っていました。ボサノヴァはこの音楽集会から生まれたともいわれるほど。15歳のナラは最年少ながらグループの中心で、全ての曲の歌詞とメロディーとコードを暗記していたそうです。
才能を早くから開花させたナラは、新しいブラジル音楽の担い手となり、その可憐な姿とやさしい歌声で、ブラジル中を熱狂させていきます。
伝記から浮かび上がるのは、ボサノヴァだけが彼女の人生ではないということ。軍事政権の検閲や政治的抑圧に屈せず、常に自由でありたいと願った。激しい恋をし、家族を愛した。
ナラの歌声に宿る不思議な力。愛や自然を歌ったボサノヴァと決別したこともあるナラだけど、人を温かく包み込むその声は、太陽や海、花の香りに満ちて輝いています。
本のお供には、ナラの歌声を。サウダージなアルバムもおすすめです!
Love, まっこリ〜ナ
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