今日のカフェボンボンは、『エリーゼのために』。
忌野清志郎の初期の作品を収めたみずみずしい詩集。「雨あがりの夜空に」から「スローバラード」まで、RCサクセションの歌詞を中心に、未発表のものも含め65篇を収録しています。
『エリーゼのために』
著者:忌野清志郎
出版社:角川学芸出版
耳にした瞬間に忌野清志郎とわかる、またとない歌声。あの声がこの詩集を開くと聞こえてくる。詩集でメロディのある歌を読むのは、とてもプライベートで、親密な体験という感じがする。
詩の言葉を読んで思い浮かべる忌野清志郎の顔、息づかい、声、シャウト。詩の中に人それぞれの清志郎がいて、みんな違う。それは詩を読むたびにも変わるのだと思う。
歌ならばイントロがある。それじゃあ、詩のタイトルと一行目とのあいだには何があるんだろう?「トランジスタ・ラジオ」のあのいかしたイントロが聞こえてくるときもあるし、そうでないときもある。なんか不思議。私は清志郎さんが「オイラ」って歌うのが好きだから、詩の中にオイラを見つけるたび嬉しくなる。
この詩集の「朝時間」は、「釣りに行かないか」。
駅前で偶然君に会えるなんて、今日はいい日。多摩川へ一緒に釣りに行こう。そんなシンプルで素敵な詩です。本のお供には、ジンライムをどうぞ。「雨上がりの夜空に」にちなんで……。
Love, まっこリ〜ナ