今日のカフェボンボンは、美しい写真集『京都名所百景』。
京都の季節の移ろいをくっきりと写し出した風景が111景。古都の美しさと奥深さを知る一冊です。紅葉の景色も多く収録されていますので、この時期にぜひ手にとってみてください。
『京都名所百景』
著者:水野克比古
出版社:光村推古書院
京都各所の桜や紅葉には格別の趣きがあります。豪華絢爛な円山公園の夜桜、水面に影を落とす祇園白川の枝垂れ桜、高雄や南禅寺、永観堂の紅葉は、古都ならではの洗練と華やぎに満ちています。
古い社に咲く花菖蒲、一面コスモスの大原の里、紅葉の庭園、山奥の山門に降り積もる雪。あいまいさのない、これぞ京都という風雅な景色に魅了されます。
著者の水野さんは、42年間に渡り京都を撮り続けてきました。それでも、撮り尽くしたという充足感がまだ持てないといいいます。その理由のひとつが、四季の移ろいにメリハリがあり、かつ微妙なこと。京都の奥行きの深さをあらためて教えてくれる言葉ですが、微妙さというのは、実際に何度も足を運んで、肌で感じなければわからないのかもしれません。
京都名所の「朝時間」は、嵐山の日の出。川岸が朝焼けに染まっています。本のお供には、丸い小さな秋のお菓子、栗もちはいかがでしょう。
英訳付きなのは、国際都市ならではのはからいでしょうか。外国の方への贈り物にしても喜ばれるかと思います。
今朝の東京は曇天。京都の空に思いをはせつつ……。
Love, まっこリ〜ナ