おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
マナーや心の在り方を知って好印象な自分になる!すぐに実践できるコラムを、毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:「させていただきます」の使い方
「司会を務めさせていただきます」「休ませていただきます」…。
丁寧に聞こえる「〇〇させていただきます」ですが、実は、使い方に気を付けないと、お相手が違和感を覚えることになってしまいます。
今回は、「させていただきます」の正しい使い方を一緒に学びましょう。

「させていただきます」とは?
「させていただきます」は、「させてもらう」の謙譲語、つまり、自分の言動をへりくだって言うことでお相手を立てる表現であり、正しい敬語です。
どんな時に使う?
文化庁「敬語の指針」によると、
【1】その行動がお相手(または、第三者)から許可をもらってやっている
【2】それによって恩恵を受ける
場合に使われるとあります。
(参考:文化庁「敬語の指針」)
例えば、「司会を務めさせていただきます、田中です。」は、依頼者や責任者に伝える場合は問題ないですが、
ゲストの前で自己紹介をする場合は、「司会を務めます、田中です」と言い切るほうが適切です。

使うときの注意点
【1】多用しない
例えば…
「部長をさせていただいております田中です。
先日メールを送らせていただいた件は、後日改めてご連絡させていただきます。
当日は私がご案内させていただきますので、お気を付けてお越しください。」
何度も「させていただく」が使われると、本当に言いたいことが伝わりにくくなります。
「部長の田中です。
先日メールを送らせていただいた件は、後日改めてご連絡いたします。
当日は私がご案内いたしますので、お気を付けてお越しください。」
とすると、お相手への敬意もありながら、スッキリとした文になりますね。
【2】「いただきます」はひらがなで書く
「いただきます」は補助動詞なのでひらがなで書くというルールがあります。
漢字の「頂きます」は、何かをもらうという意味の動詞として使われます。

“いただきます”は漢字orひらがな?「いただく・頂く」の使い分け方
早速ですが、質問です。
「昨日、お土産をイタダキました」の「イタダキ」は、漢字・ひらがな、どちらで書くのが正解でしょうか?
実は「いただく」は、漢字表記とひらがな表記で意…
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「させていただきます」は、お相手から許可を得てやっていることか、が使用の基準ですが、その「許可をもらっている」も人によって考え方は様々ですし、お相手への配慮を表すために使われることもあります。
「させていただきます」と「いたします」を上手に使い分け、丁寧“すぎる”印象にならないように、バランスを大切にしたいですね。
それでは、また次回!Have a ごきげん day!
このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!

