おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
マナーや心の在り方を知って好印象な自分になる!すぐに実践できるコラムを、毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:「よろしくお願いいたします」の使い方マナー
文の締めくくりによく使われる「よろしくお願いいたします」ですが、「よろしく」と「いたします」は、ひらがなで書くのが正しい使い方です。
では、表記について詳しく確認しましょう。
まず、「よろしくお願いいたします」は、「よろしく」「お願い」「いたします」の3つの語が組み合わさった敬語表現です。
「よろしく」とは?
「宜しく(よろしく)」は、実は常用漢字にはない表記です。「宜」の読み方は、音読みの「ギ」だけで、訓読みはなく、「よろし」という読み方は「当て字」となります。
つまり、「宜しく」は間違いではないものの、ひらがなで書く方が適切といえます。
「いたします」とは?
「お願い」と「いたします」をつなげた「お願いいたします」は、「お願いする」をへりくだって言う謙譲語です。
「お願い(動詞)」+「する(補助動詞)」であり、補助動詞はひらがな、と決められているため、この場合は「致します」ではなく、ひらがなで書くほうが適切です。
「よろしくお願いします」を他の言葉で言い換えると…
「よろしくお願いします」の正しい表記を確認したところで、次は言い換え表現をみてみましょう。
会話や手紙、メールの最後に「よろしくお願いいたします」を使うと、だいたいのニュアンスが伝わるため、大変便利な言葉といえます。
けれど、「よろしくお願いします」という表現に全てを託すのではなく、言いたい内容をより具体的に内容を伝えると、さらに印象が良くなります。
例えば…
- 明日は店休日なので、よろしくお願いいたします。
⇒明日は店休日です。お間違いのないよう、お気をつけください。
- 資料を送付いたしますので、よろしくお願いいたします。
⇒資料を送付いたしますので、ご確認をお願いいたします。
- 明日、お伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。
⇒明日、お伺いいたします。お会いできることを心待ちにしております。
などです。
比べてみると、いかがでしょうか?
お相手に、何をしてほしいのか、何をお願いしたいのかを、具体的に書かないと、お願いしつつもどうしても曖昧な表現になってしまいます。
上の例のように、より具体的にお願いしたい内容で言い換えることで、より良いコミュニケーションになるのではないでしょうか。
他にも、お相手を気遣うことばや、楽しみにしている気持ちなどで締めくくるのも良いですね。
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「よろしくお願いします」はとても便利な言葉で、上手に使いたい言葉のひとつですが、相手にとらえ方をまかせてしまう表現ともいえます。
お相手にまかせっきりにならないよう、そして、毎回、定型文のように「よろしくお願いいたします」を使わないよう、他の締めくくりの言葉も使ってみてくださいね!
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それでは、また次回!Have a ごきげん day!
☆このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!