おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
マナーや心の在り方を知って好印象な自分になる!すぐに実践できるコラムを、毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:知っておきたい食事のマナー。「お箸」を横に置く理由とは
日本だけではなく、アジア圏で使われている「お箸」。
ですが、中国や韓国ではお箸は縦に置くのに対し、日本だけが横向きにして置きます。
今回は、日本でお箸を横にして置く理由について解説します。食事をいただくときに大事にしたい心のあり方についても、一緒に確認しましょう。
「結界」の意味を持つお箸
私たちが口にする食べ物は、さまざまなものの命からできています。肉や魚だけでなく、野菜も同じです。
どんな食べ物でも、すべては神聖な自然界からのいただきもの。お箸は、俗な人間界(食べ物をいただく私たち)と、神聖な領域(食べ物)との結界の役割を持っているとされています。
神聖なものと人間の「橋(箸)渡し」
また、日本では古くから、神様と人間が同じものを共に食べる「神人供食(しんじんきょうしょく)」の考えがありました。
目の前の食事は、神様も食べることから、神聖なものと人間の間に結界を作る、という意味でも、お箸を横に置くようになったと言われています。
「いただきます」と感謝を述べてから、お箸を取って結界を解き、食べ物と人間の橋(箸)渡しであるお箸を使って食べ物をいただく。
そして「ごちそうさま」の言葉と共に、お箸を横に置いてあらたに結界を作る。
普段なにげなく手にするお箸ですが、マナーの理由を考えると、私たちの祖先が大切にしてきた想いを知り、食事に対する意識が変わるのではないでしょうか。
当たり前のことを当たり前とせず、先人のように、すべてのことやモノに敬意を払い、感謝しながら過ごしたいですね。
それでは、また次回!Have a ごきげん day!
☆このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!