おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
マナーや心の在り方を知って好印象な自分になる!すぐに実践できるコラムを、毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:お客様を案内するときの「立ち位置」マナー
職場やプライベートでお客様を案内するときや、目上の方と歩くとき。お相手の右側と左側、どちらにいることが多いですか?
実は、歩くときの位置もマナーがあります。
意識している方も、「なんとなくその場で判断している」という方も、理由も合わせて立ち位置のマナーを一緒に確認しましょう。
お客様を案内するときの立ち位置って?
基本的には、自分の右側にお客様がくるように、お客様から見て自分が左斜め前を歩くような位置が理想です。
一緒に歩いている間、もしお客様になにかあった際に、利き手の右手をすぐに差し出せる…と考えると、覚えやすいかもしれません。
ただし、これは状況によって変わります。理由もあわせて確認しておきましょう。
左上位と右上位の違いは?
- 和のマナーは左上位
日本では古来より、「左を上位、右を下位」とする、「左上位」が伝統礼法の一つでした。
これは、皇帝は北極星を背にして、南向きに座る、とされているから。皇帝から見ると、太陽は左(東)から昇って、右(西)に沈むため、日の昇る東(左)は、沈む西(右)よりも尊い、ということから、左上位となったと言われています。
- 洋のマナーは右上位
一方、西洋では、「右を上位、左を下位」とする「右上位」が基本です。
これは、英語では「右」を「正しい」と同じ「right」と言うからだと言われています。つまり全世界共通のマナー(プロトコール)では、右上位とされています。
和のマナーと洋のマナーが混在する理由は?
明治時代、西洋の文化や国際儀礼を取り入れたため、日本では、和の文化と洋の文化が混在することになりました。
「じゃあ、どうしたらいいの?」と迷ってしまいますが、
- 国際的な場や、外資系の企業ではプロトコール(全世界共通のマナー)
- 和室など和の環境の場合は和のマナー
と使い分けてみるのがよいかもしれません。
ちなみに、天皇皇后両陛下の立ち位置は、プロトコール(右上位)に合わせて、皇后陛下から見て右側に天皇陛下、となっています。
雛人形の飾りかたは、関東雛(右上位)と京雛(左上位)で異なります。
(こちらは関東雛)
(こちらは京雛)
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お客様を案内するときは、神経質になる必要はありませんが、基本を知っておくと臨機応変に対応できるのではないでしょうか。
どうして自分がその位置に立ったのか、その理由を明確にわかっていると、心に余裕と自信を持って案内できるかもしれません。ぜひ今後の参考にしてください。
それでは、また次回!Have a ごきげん day!
このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!