おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
ひとつのテーマを1週間意識して過ごすことで、マナーや心遣いが自然と身に付く!そんな連載コラムを毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:心が伝わる!「ノック」のマナー
面接、病院、会社、学校、そして、トイレ。
日常生活の中で、「コンコン」とノックをする機会は多いですよね。
今日は、相手への「心遣い」が伝わる、美しいノックのマナーを2つお伝えします。
【1】ノックの適切な回数
ノックをする時、「コンコン」とドアをたたく回数について、気にしたことはありますか?
日本はもともと、ドアが障子やふすまでつくられていたので、欧米のようにノックをする風習はありませんでした。つまり、ノックは西洋のマナーということになります。
そんな欧米で生まれたノックの回数には、ちゃんと違いがあるんですよ。
- 1回または2回:空室を確認する時
- 3回または4回:入室許可が欲しい時
そして、明らかに中に人がいるとわかっている部屋のドアをノックする時は「3回以上が良い」とされています。
欧米では
- 2回:トイレなど
- 3回:親しい間柄
- 4回:初めて訪れるところや、礼儀が必要なお相手、国際的な場
これが正式な回数とされていますが、ノックの風習がない日本では、4回は多くて違和感を抱くことも。
そこで、入室時は3回でも問題ないとされています。
状況やお相手に合わせて、例えば、外資系の会社や欧米の方のお宅であれば、4回ノックにする…などの心遣いができるといいですね。
【2】ノックのやり方
「ただコンコン、とドアを叩けばいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「たかがノック、されどノック」です。
ノックの仕方が、その人の印象に与える影響はとても大きいんですよ!
ノックをするときは、次の3点を心がけてみてください。
1) まず、心を落ち着ける
2) 笑顔になる
3) 優しくトン、トン、トン
手の向きや、どの指の関節でノックをすべきかなど迷う方も多くいらっしゃいますが、向きは、ご自身がノックのしやすい方でいいかと思います。
中指の第2関節を使うと安定するので、優しい音が出やすいですよ。
また、2つ目の「笑顔」というのも実はとっても大切なポイント。なぜなら、ドアを開けて、お相手の顔を見てから笑顔になると、ドアを開けている一瞬、真顔をお相手に見せてしまうことになるから、
ノックするときは
笑顔になる(口角を上げる程度でもOK)→ノックをする→ドアを開ける
を意識してみてください。
普段の何気ない「ノック」でも、ちょっとした気遣いで、優しい気持ちを届けたり、心を伝えることができます。ぜひ、参考にしてください。
それではまた次回。Have a ごきげん day!
★この連載は【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!