おはようございます。LINEで気軽に相談できるオンライン漢方サービス『わたし漢方』の漢方薬剤師 さっちです。不定期で、季節の不調を改善するヒントをお伝えしています。
今年の冬は雪が降り続くなど、「例年に比べて寒い」と感じている人が多いようです。
今日は、寒い時期に悩む方が多い “末端冷え症” をテーマに、つらい手足の冷えやしもやけ、あかぎれなどの皮膚症状から体を守るための養生法や、朝のルーティン、漢方アプローチについてご紹介します。
“末端冷え”は放置しないで、即対策を!
“末端冷え”は、特に血の巡りが弱くなり、隅々まで行き渡りにくくなっていることが原因です。
その背景には、以下のような生活習慣が影響していると考えられています。
- 無理なダイエット
- 運動不足による筋肉量の減少
- 食生活の乱れ(甘い物、冷たい物を摂取する習慣等)
- 女性ホルモンの乱れ(月経による「血」の消耗等)
- 自律神経のバランスが乱れている(ストレス、睡眠不足等)
いつものことだから…と末端冷えを放置すると、かゆみや痛みをともなう「しもやけ」や、水分喪失による肌の亀裂や出血、痛みをともなう「あかぎれ」になりやすくなります。
また、手足だけでなく、腰やお腹の冷えに連鎖していくことで「下痢」や「月経痛がひどくなる」ケースも。血流不良になることで、冷えるのに「のぼせ」てしまったり、「頭痛」や「肩こり」など様々な不調につながって行きます。
代謝も悪くなるため、太りやすくなったり、老化を早めることにも繋がってしまい、いいことがひとつもありません。
“冷えは万病の元” と言われることがありますが、健康に若々しく過ごすためには冷え性を軽く考えず、早めの対策が重要です。
放置している間に、生理不順や不妊、更年期障害、アレルギー疾患、慢性疲労など、いろいろな病気の引き金となってしまわないようできることから始めましょう。
「身近な漢方食材」に注目しよう
漢方には、附子、細辛、呉茱萸、麻黄、生姜や乾姜、桂枝や桂皮、人参、山椒など、体を温める作用を持つ生薬が沢山あります。
生薬として使われる桂皮や桂枝は、シナモンという方が馴染みがあるかもしれません。
生姜やシナモンは、生薬として漢方薬で使用されるだけでなく、薬膳でも良く使用されるものになります。生姜紅茶やチャイなど、気軽に手に入るものから試してみるのもおすすめです。
他にも、「血」が消耗しがちな人は、レバー、鶏肉、プルーン、ナツメ、クコの実、黒豆、黒ゴマなどの「血」を補う食材もおすすめです。
自分の冷え症状やタイプを知ったうえで、冷え解消に効果的な薬膳食材を取り入れることで、体の中からケアしていくとよいでしょう。
意識したい、毎日の温活「朝習慣」
末端冷え症を和らげるには、体の内側から温めることが大切。朝は温かい飲み物を飲むようにしましょう。
朝食前に白湯を飲んだり、先ほど紹介した漢方食材を取り入れたお味噌汁をメニューに取り入れるのもおすすめです。
ファッションについても、「薄着」や「締め付けの強い服装」は体を冷やすもととなりますので注意が必要。首や手首、足首などを冷やさないようマフラーや手袋、靴下などを賢く取り入れましょう。
筋力アップや血流を良くするためには運動も効果的。
激しい運動ではなく、簡単なストレッチやヨガなど習慣化しやすい運動を取り入れれば、さらに冷えにくい体づくりにつながります。
症状によって変わる漢方のアプローチ
末端冷え症といっても症状の出方は人それぞれ。もともと持っている体質や冷えのタイプによって打ち手も異なってきます。
- 手足が冷たくて、眠れない…
「血」が不足していたり、血流が悪いタイプの方に起こりやすい症状です。まずは「血」を補い、血行を促すことで体を温めていく処方を選びます。「血」を補うために重宝されているのが「当帰」という生薬です。「血」を補うことで体を温めて巡りを良くすると言われていて、多くの種類の漢方薬に配合されています。
- 手足だけでなく、全身が冷える…
エネルギーとなる「気」が足りないことで温める力が弱い方に起こりやすい症状です。エネルギーが少ないために全身を温めることができず、手足だけでなく全体的に冷えやすくなります。まずは体の熱源をサポートする生薬として、「朝鮮人参」「桂皮」「乾姜」などを取り入れていくとよいでしょう。
- 手足が痛い、むくみを併発している…
余分な水分がたまってしまい冷えている人の場合は、むくみも併発しやすく、「水」を巡らせる処方が必要になります。「茯苓」「蒼朮」など、体の水はけを改善し、滞りを解消してくれる生薬を選んでいきます。
他にも、ストレスなど「気」の巡りが悪いことが原因の方もいるので、『わたし漢方』では、おひとりおひとりのお悩みや体質を伺って必要な漢方薬を検討してまいります。
『わたし漢方』では、漢方の専門家がLINEを介してひとりひとりの症状や体質に合わせてベストだと考えられる漢方を選んでいます。
ひとりひとり身体のタイプや症状の出方が異なるため、カウンセリングを通して適切な打ち手を一緒に見つけてまいります。
『わたし漢方』は、LINEで身体の悩みを薬剤師に相談すると、自分にあった漢方薬を自宅に配送してくれるオンライン漢方相談サービス。カウンセリングはすべてLINE上で、最初の問診は24時間相談可能。漢方の専門家が直接お悩みにお答えいたします。初回の問診はすべて無料。体質改善の相談と漢方薬の服用を希望する場合は有料プランとなります。
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