おはようございます。LINEで気軽に相談できるオンライン漢方サービス『わたし漢方』の漢方薬剤師 さっちです。
不定期で、季節の不調を改善するヒントをお伝えしています。
つい先日、二十四節気の中で冬の始まりを意味する「立冬」を迎え、いっそう秋の深まりと冬の訪れを感じる季節となりました。
これからの季節、特に悩む方が増えるのが「冷え」からくる不調。冷えを根本から解決するには、腸内環境を整えることがとても重要です。
「冷え腸」になっていませんか?
腸は主に消化・吸収・排泄・解毒の働きを担っています。ビタミン・ホルモン・酵素の合成にも関わっており、免疫細胞の70%が集まっているともいわれます。
そんな腸が冷えると、消化吸収や排泄トラブルが増えます。
代表的な症状
- 下痢
- 便秘
- お腹の張りによる不快感
- 胃痛
- 胃もたれ など
様々な不調の連鎖に
腸にトラブルを抱えると、⾷べ物からの栄養の消化吸収が充分できないため、体に必要なエネルギーや熱、養分が不⾜した状態になります。この状態が続くと全身の⾎流が悪くなって⽼廃物が滞り、細胞の働きが低下します。
他の不調も出やすくなるだけでなく、慢性化・悪化の原因になってしまいます。
腸トラブル起因の不調(例)
- 冷え性(低体温)
- 疲れやすくなる
- 風邪をひきやすくなる
- アレルギー症状の悪化
- 肌トラブル
- むくみ
- 肩こり
- 頭痛
- 月経トラブル など
また、最近では腸で脳の神経伝達物質をつくっていることも分かってきており、腸の働きの悪さは脳の働きにも影響を及ぼします。集中力低下やうつなど心の不調にも繋がるといわれています。
漢方理論で考える「腸温活」とは
腸を温めて働きを整えていくことで、キレイな⾎液をつくることができるようになり、代謝や免疫機能の向上、ストレスの緩和などに繋がっていきます。
「肌は腸の鏡」といわれることもあるように、肌トラブルの原因が腸にあるケースの場合は、外側からだけでなく内側からのケアが重要です。
漢方における冷え腸対策では、⼭椒・乾姜・⼈参・半夏・茴⾹・桂⽪・膠飴・蘇葉など、温める性質のある生薬がよく使われます。
漢⽅で使われる⽣薬には他にも、利水の働き、気血を補う、気⾎を巡らすなどの薬効、冷やす・温める性質、どの臓腑に働くかなど、様々な特徴があります。
漢方医学では出ている症状だけでなく、その方が持っている体質にも合わせた有効なアプローチを選んでいきます。
朝にオススメな「腸温活」術
朝は、気温が下がる夜の間に体が冷えて体温も低下しているので、温まる朝食を心がけましょう。
生薬に冷やしたり温めたりする性質があるように、食材にも同じような性質があります。例えば、キュウリやナス、スイカなど暑い季節が旬の食材は、余分な熱を冷ます性質があります。
腸温活のためには、根菜類・芋類・玉ねぎ・にんにく・しょうが・にんにく・ネギ・シナモン・黒砂糖など、体を温める性質の食材を積極的にとるのがオススメです。
もし身体を冷やす性質の食材をとる場合は、温める性質のある食材と合わせたり、加熱して食べるようにしましょう。
生野菜ではなく温野菜にしたり、おでんやみそ汁など暖かい調理法を意識できると良いですね。
おすすめは他にも…
- 血肉や体内の熱(エネルギー)をつくるタンパク質食品
- 乳酸菌、ビフィズス菌などの善玉菌を含む、ヨーグルトなどの食品
- 甘酒など発酵食品
- 善玉菌のエサになる食物繊維を豊富に含む食品
生活習慣と腸内環境
自力で熱を作り出すためには、筋肉をつけることも必要です。
運動は腸の働きを活発にしてくれるので、長時間同じ体勢で作業をすることが多い方や運動習慣のない方はストレッチや腸もみなどの腸を刺激するマッサージやウォーキングなどの有酸素運動を中心に取り入れるのがおすすめです。
余力があれば筋トレなども取り入れ、熱を自家発電できる身体づくりを心がけましょう!
熱を作り出すことも大切ですが、そもそも身体を冷やさない工夫を忘れずに。
薄着を避け、腹巻きやカイロ、湯たんぽなどでお腹や腰回りを温めましょう。夜はシャワーだけでなく湯船に浸かるのもおすすめ。
交感神経が高まると腸の活動も弱くなるので、しっかりと睡眠をとり、ストレスをリセットできるようなリラックスケアが効果的です。
体質がわからないなら…相談してみよう!
お悩みがたくさんあり、「体質に合った漢方といっても、自分はどのような体質なのかわからない」という声は多く寄せられます。
身体のバランスは、ひとつが乱れると他の働きにも影響して様々な不調が出やすくなってしまうため、複雑でわかりにくいものです。
『わたし漢方』では、どれかひとつではなく症状が目立つ部分や、影響が強い部分などをカウンセリングでお伺いし、ひとりひとりの生活習慣も合わせて見直すことで不調の改善に取り組んでいくためのお手伝いをしています。
本質的な解決につながるかもしれませんので、ぜひ一度ご相談ください。
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