朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『怠惰の美徳』。
何にもしたくない朝、布団から出たくない朝。「朝時間」を大切にしている方でも、こんな日があるかもしれません。そんな時にオススメの一冊です。1915年生まれの直木賞作家、梅崎春生が怠け者としての生き方や暮らしをつづります。
『怠惰の美徳』
著者:梅崎春生/編:荻原魚雷
出版社:中央公論新社
今日は怠けてもいいよね。ゆっくりしましょう。この本を読めば、ふーっと力が抜けてラクになります。
「私は怠けものです」「私は自主的に怠けているのである」と宣言する著者は、生まれつきじっとしているのが大好きだった。怠惰な暮らしをこよなく愛しているのです。そんな作家の日常は、朝ごはんを食べたら寝床に戻って横になり、ぼんやりしたり本を読んだり。昼ごはんを食べたらまたまた寝床へ。「だらしなく横臥するのが好き」で「寝ながらざるそばなんかを食うのは、なかなか趣のあるものだ」。怠け者ならではの楽しみがあっけらかんと書かれています。
誰にも遠慮せず心置きなく怠惰に過ごす時間はきっととても心地いい。でもなぜか、著者の文章にはそこはかとない哀しみがあってしんみりします。
本書には「怠惰の美徳」などの随筆と7つの短編小説が収録されています。編者は『閑な読書人』『本と怠け者』などで知られる荻原魚雷さんです。お疲れ気味の心にも効く、ちょっとオツな怠惰のススメをぜひどうぞ。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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