朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『きっとあの人は眠っているんだよ』。
人気歌人・穂村弘がさまざまな本との出会いについて書いたエッセイ集です。雑誌「週刊文春」の連載「私の読書日記」をまとめた一冊です。
『きっとあの人は眠っているんだよ』
著者:穂村弘
出版社:河出書房新社
魅惑的な本が次々と出てきます。著者がどうしてその本を好きなのかを知ったなら、もっと興味がわいてくる。無条件にその本を好きになってしまいそう。
「天才的な音楽家が出てくる小説が好きだ」という穂村さん。「そのような人物が作中に出てくると妙に興奮してしまうのだ」といって紹介するのは、「悪魔的にロマンチック」なミステリー。もういますぐ、読んでみたくなります。
著者にとって人生においてもっとも重要なアイテムは本だという。だから風邪をひいて寝込んだときにも本を読む。それも弱った体にはきつそうな松本清張の小説を何冊も。なぜなら「性悪説で統一された世界に浸っていると心が落ち着く」から。納得です。松本清張作品にはそんな効果もあったのですね。
本の選び方、本との出会い方のひとつひとつが面白い。日々、本屋をめぐる著者が、書店の棚から思わず手にとった本を見て自分でも意識していなかった興味や欲望に気づくとき、そこからまた新しい出会いが生まれていくのだと思います。穂村弘の言葉の数々にときめきながら、今日は一日中本を読んでいたくなる。
表紙カバー装画は平松麻さん。「きっとあの人は眠っているんだよ」という題名と絵が不思議なほどマッチしています。
穂村弘さんの読書日記、以前ご紹介したこちらもぜひどうぞ。
*『図書館の外は嵐』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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