普段の生活でも見聞きすることが多く、日本人にとって最もなじみがある外国語と言えば英語ですよね。学校で習っていることもあり、基本的な単語や文法は理解している方が多いはず。
ところが、おなじみの英単語でもそれが英文になった途端に「え、どういう意味…?」と感じることはありませんか?そう、日本語同様に英語にも、単語が組み合わさることで特殊な意味合いをもつイディオム(慣用句)が存在します。
例えば「under fire」という表現。直訳すると「火の下にいる」いう意味ですが、「非難される」という意味合いのイディオムとしても使われます。
今朝はテンナイン・コミュニケーションとのコラボ連載「通訳者さんに教わる♪朝のカンタン英語レッスン」から、複数の単語の組み合わせにより異なる意味合いをもつ、ちょっと意外な英語フレーズを3つご紹介します。
「butter someone up」の意味って?
誰かにバターを塗りたくる!?英語「butter someone up」の意味とは
「butter someone up」を直訳すると、誰かにバターを塗りたくる、となりますが…現実にはありえなさそうですよね。これは一体どんな意味を持つのでしょうか?
実はbutterには
butter=お世辞
という意味があり、「butter someone up」で誰かにお世辞を言う、つまり
butter someone up=(誰かの)ご機嫌をとる、おだてる
という意味になります。
似た意味の日本語のことわざに「ごまをする」がありますが、英語では「ごま」ではなく「バター」を使って表現するのが面白いですよね!
「test the waterっ」の意味って?
英語の比喩「test the water(水を調べる)」の意味って?
「test the water」を直訳すると「水を調べる」。水質調査のこと?なんて思ってしまいますよね。このイディオムは以下のように使われます。
Aさん: How’s your project going?(=プロジェクトは順調?)
Bさん: We are still testing the water.(=まだ様子を見ているところです)
プロジェクトの進行具合を尋ねたAさんに対して、Bさんは「test the water」を使って返答しています。このように、この慣用句には
test the water=様子をみる、下調べする
という意味があります。これは、水に入る前に冷たさを確認すべくつま先をつける動作から生まれたそうですよ♪
「shoot the breeze」の意味って?
英語の「shoot the breeze(そよ風を撃つ)」ってどういう意味?
「shoot the breeze」を直訳すると、「そよ風を撃つ」。…全く意味が分かりませんよね。このイディオムの実際の意味は
shoot the breeze=無駄話をして過ごす、ただおしゃべりをする
です。とある昔、カウボーイが暇つぶしにそよ風に向けて銃を撃ったことが由来と言われているそう。
日本語では、ぺちゃくちゃおしゃべりをしながら無駄に過ごすことを「油を売る」と表現しますよね。日本語と英語、それぞれの比喩表現を比較することで面白い発見がありそう!
単語の意味をそのまま直訳すると「え?どういう意味?」と疑問に感じてしまう、意外な意味を持つ英語のイディオムを紹介しました。
英語には他にもたくさんのおもしろい慣用句がありますよ!ぜひ調べて、ネイティブとの会話で使ってみてくださいね。
(本記事は、テンナイン・コミュニケーションとのコラボ連載「通訳者さんに教わる♪朝のカンタン英語レッスン」のバックナンバーをピックアップしてご紹介しています)