朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『わたしの好きな季語』。
作家の川上弘美の「季語」にまつわるエッセイ集、新刊です。四季折々の身近な自然や暮らしを名句の紹介とともにつづります。季節の移り変わりを敏感に感じる一冊は、朝読書にもオススメです。
『わたしの好きな季語』
著者:川上弘美
出版社:NHK出版
俳句を作る著者が愛する季語は、やわらかくて親しみやすい。四季の言葉と作家の日々の暮らしが、深く結びついているからかもしれません。
たとえば、夏の季語「そらまめ」から浮かぶのは楽しげな台所。「豆類を、さやから取り出すのが好き」な川上さん。初めて子どもにさせた台所のお手伝いも、そらまめをさやから出すことでした。
ある日、著者は台所の引き出しからたくさんの「木耳(きくらげ)」を見つけます。「いったいこの買い込みかたは、どうしたことなのでしょう」——。食べ物にまつわる季語の話はとくに著者らしさがにじみ出ている気がしました。
平穏な日々が続くときもあれば、梅のほころびに病後の体が癒える喜びを感じた日があり、生海苔を肴に少しだけ深酒をした夜がある。川上弘美さんが自分の俳句にいちばん多く使っているのは「日永」。春のよろこびをあらわすこの季語が大好きなのだそうです。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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