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祝・芥川賞受賞!今村夏子さんの鮮烈なデビュー作『こちらあみ子』

 

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、今村夏子の作品『こちらあみ子』

先日、作家の今村夏子さんが「むらさきのスカートの女」で第161回芥川賞を受賞しました。『こちらあみ子』は今村さんのデビュー作。「まっこリ~ナのカフェボンボン」でも以前ご紹介させていただいた感動作です。私もずっとあみ子に心を奪われています。この機会にその記事を再掲いたします。

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今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『こちらあみ子』

小説家の今村夏子が鮮やかに描く少女・あみ子の世界。風変わりで純粋なあみ子の魂が心を激しく揺さぶる作品です。


こちらあみ子
著者:今村夏子
出版社:筑摩書房

おーとーせよ。おーとーせよ。こちらあみ子。あみ子は交信する。やさしい兄に呼びかける。10歳の誕生日に父からもらったおもちゃのトランシーバーで。

登校するかどうかはその日の気分次第。給食のカレーライスは手で食べる。あみ子は少し風変わりな女の子、ということばだけではくくれない。

そんなあみ子が熱愛するのり君は、母の書道教室の生徒だった。母から教室への立ち入りを禁じられていたあみ子は、襖の陰からのり君を見つけたのだった。

あみ子はのり君と交信したかった。もうすぐ生まれてくる赤ちゃんとスパイごっこをしたかった。しかし、突拍子もないあみ子のふるまいは次第に家族やまわりの人々の心をかき乱していく……。

何ものにも縛られない自由な心だからいけないの? 純粋すぎるとみんな壊れてしまうの?

この小説を読む前とあとでは確実になにかが変わる気がします。切なすぎる愛に心がかきむしられるようです。でも、あみ子は意に介さない。いつだってにっこり笑ってる。前歯のない口をイーッと広げて。

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太宰治賞、三島由紀夫賞ダブル受賞作品。あみ子の世界へぜひ。

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。

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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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