朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ～ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ～ナのカフェボンボン」の本棚は、『みんなの秘密』。
作家・林真理子の傑作連作小説集、吉川英治文学賞受賞作です。男と女の意外な本音や裏の顔を巧みに描き出します。
『みんなの秘密』
著者：林真理子
出版社：講談社
妻も夫も愛人も、みんな秘密を抱えて生きている。
幸せな暮らしに満ち足りているように見えても、じつは秘密の生活があったり裏の顔があったり。お互いに何食わぬ顔で接しながら、誰にも打ち明けるつもりのない隠し事をしている。秘密を守るために大胆な行動に出ることもある。そんな彼らがどこか生き生きとしているように感じられるのは、危険と隣り合わせのスリルを楽しんでいるからでしょうか。もし知られたらこれっきりとわかっているからゾクゾクするのかもしれません。生きている実感を味わえるのかも。
34歳の人妻は不倫相手との恋に有頂天になり、夫はそんな妻をかえりみることもなく昔の恋人に執着している。そしてまたその恋人の心の内は…というふうに、それぞれの物語がチェーンのようにつながっていきます。次のストーリーでは誰が主役になるのか想像しながら読むのも楽しい。
絡まり合う人生から女と男の本音が露わになっていく。思ってもみなかったような、知らずにいたいと思うような本当の気持ち。それぞれの秘密に、いちばん身近な人間が全く気づいていないことにゾクリとします。
この小説、読み出したら止められません。秘密だらけの世界にどっぷりつかってください。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ～ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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