今日のカフェボンボンは、『おばあさんになった女の子は』。
少女とおばあさんのあいだを時が行き来する。石井睦美と宇野亜喜良が贈る、洒落た大人の絵本です。
『おばあさんになった女の子は』
文:石井睦美/絵:宇野亜喜良
出版社:講談社
主人公の「はるか」がママの絵本を読んでいると声が聞こえた。絵本の最後のページには、揺り椅子に座ったおばあさんの絵。
「わたしよ。おばあさんになった女の子よ」
「はさみでわたしを切りぬいてくれないかしら」
そうおばあさんが話しかけてきた。その先は絵本の境界線を飛び越えた不思議な世界が待っている。
宇野亜喜良さんの描く女の子たちは、細っこい体に女の妖しさを秘めている。アンニュイなしぐさと大きな瞳に隠された秘密を探したくなる。
絵本を読んでいるはるかも、かつてこの絵本を読んでいたはるかのママもやっぱり女の子だったのだし、絵本のおばあさんも昔は女の子だった。
女の子だけが共有する時間、夢、憧れがきらめく絵本。いくつになっても「女の子」の心を持ち続けている人たちへおすすめしたい一冊です。
Love, まっこリ〜ナ