今日のカフェボンボンは、新刊『郵便配達は二度ベルを鳴らす』。
この秋、名作が新訳で登場です。
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』
著者:ジェームズ・M・ケイン/訳:田口俊樹
出版社:新潮社
郵便配達は二度ベルを鳴らす。クールでミステリアスなタイトルに、いつだって心を惹きつけられる。そしてたちまち、このセンセーショナルな物語の虜になってしまう。
風来坊でならず者のフランクは、たまたま入った安食堂で、豊満な人妻コーラと出会いすぐに関係をもつ。魅かれ合うふたりは共謀して、主人の殺害を計画するのだが……。
激しく官能的なシーンがクローズアップされがちだけれど、皮肉な運命に翻弄されるフランクとコーラの心理、ストーリー展開が抜群に面白い。
ふたりの「朝時間」は、安食堂でのフランクとコーラとの出会い。
厨房から出てきたコーラの唇はとんがっていて、フランクの体を熱くさせる。
私の好きなシーンは、コーラが彼にやさしく聞くところ。あんた、ブルーベリーパイ、好き? コーラは素朴で情の深いところがある。「あたしって全然、性悪猫じゃないよね、ただの女の子よ。」それもまた真実なんだと思う。
それにしても7回も映画化されているとは。8回目もぜひ見たくなりますね!
みなさん、台風に厳重に警戒してくださいね。
どうぞくれぐれもお気をつけて!
Love, まっこリ〜ナ