(この物語は…毎朝のヨガ習慣をはじめてから108日目を迎えた、ヨガが好きなOL 紗季に、久々に起こる、恋と仕事の変化。朝のヨガスタジオで巻き起こる男女のハートフルなラブストーリー。小説のストーリーに合わせ、毎週おすすめヨガポーズをご紹介します。
Week 6は、再び、主人公の紗季がつとめる会社の事務系OLしおりの視点でストーリーが展開します!)
Vol.42 Week 6 「好きなひとに振り向いてもらう7つの方法」 (7)最終手段は・・・
「紗季さんの代わりでいいよ」
今度は真治が、わたしの手を力いっぱい握りしめた。
「いた・・・」
「それは僕が嫌なことだから。しおりちゃんにしか見えないし」
「バカ、もういい」
一番見たくない自分の姿を、見せてしまって泣き叫ぶと、私は泣き疲れて寝てしまったらしい。朝起きると、真治は、コーヒーを入れていた。
「Good Morning」
ちょっとニューヨーク気取りで。いや、ニューヨークだ、ここは。
自分があまりに幼く見えて、情けないのに、その姿を見ているだけで幸せだった。わたしは、一世一代の賭けに出た。「突き放す」という最終手段に。
見返りのない愛を貫けるのだったら、それは本当に素晴らしいことだけど、わたしには、プリンセスになりたいわたしには、無理なことだと悟った。
わたしだけを見てほしい。
一番愛されてハッピーエンドがいい。
真治を好きになればなるほど、紗季さんの代わりでは気持ちが収まらなくなったのだ。身勝手な話だけれど、わたしはそれで突拍子もなくいった。
うっすら、チケット変更代が痛いなと思ったけれど。
「今日の便で帰ります」
「わかった、空港まで送るよ」
これに意味があることなのかも、分からなかったけれど。
(Week7へつづく)
今週のおすすめヨガ「英雄のポーズ(バレエ編)」
Week 6のおすすめは「英雄のポーズ(バレエ編)」。
ヨガの代表的なポーズで、下半身の筋肉を強化し、上半身と下半身をバランスよくストレッチできるポーズです。息を吸いながら、脚の力で地面に根をはり、両手をあげると不思議なことに、パワーが涌いてくるでしょう。
脚の筋肉をしっかり使うことで、美脚やダイエット効果も期待できます。
「英雄のポーズ(バレエ編)」の流れ
- 丹田をしっかり引き上げ、両足でしっかり床を感じながら、まっすぐに立ちます。手はバレエのアン・オーの状態にします。肩をさげ、胸は開きます。
- 右足を後にさげ、左足ひざが90度になるまで曲げます。骨盤は真正面にし、手は胸の前まで上げます。二の腕を外側にひねったような状態で引き上げます。
- 手を頭上に持ち上げます。
- 息をすいながら、腰からではなく、胸から後方に反ります。
- (番外編)前方に出ている足のひざに向かって、手を下ろします。少し前傾し胴体をひねります。
(この小説は毎朝4時更新です。続きはまた明日!)
★この物語の登場人物
新城紗季(しんじょうさき/30歳)プロダクトブランド販売会社のマーケティング部につとめる。この物語の主人公。
アレクサンドル・ハミルトン(アレックス)(38歳)フランス系アメリカ人。ヨガスタジオを経営。
相場優斗(あいばゆうと/38歳)外資系投資銀行の行員。
桜井真治(さくらいしんじ/35歳)紗季と同じ会社でニューヨーク店勤務。紗季の元恋人。
東谷しおり(ひがしやしおり/25歳)ヨガ仲間のひとりで、紗季の会社の事務系OL。