今日のカフェボンボンの本棚は、『12星座小説集』。
町田康、島田雅彦、姫野カオルコ、橋本治ら12人の作家が自らの星座にちなんだ運命と宿命の物語を紡ぎ出す。占星術研究家・鏡リュウジさんが、12星座の鍵言葉を解説しています。
『12星座小説集』
編:群像
出版社:講談社
星座に導かれて生まれた物語は、どれも宿命を感じさせるもの。物語の背景は異なるけれど、みな自分の星にその運命が刻み込まれているかのようだ。
「乙女座の星」で姫野カオルコが描くのは、8月の終わりに生まれた彼。夏の終わりはヤングの終わり。だから秋が嫌いという男の行動はエキセントリック。それもそのはず、彼は8月29日生まれの乙女座の星(スター)なのだから。
橋本治の「安政元年の牡羊座」では、西洋に伝わる星占いの存在など知らなかった幕末の武士が、輝ける星の下に生まれたお方と持ち上げられる。恍惚となった武士の運命は……。
星座にインスパイアされた小説を読みながら自分の星に想いを巡らせる。星空の美しい秋の夜にぴったりの洒落たアンソロジーをどうぞ。
Love, まっこリ〜ナ
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