今日のカフェボンボンは、少年の夏を描いた傑作絵本『みさき』。
夏の光の強さ。少年のひたむきさ。夏の絵本のなかでも、とくに心惹かれるまぶしい一冊です。
『みさき』
文:内田麟太郎/絵:沢田としき
出版社:佼成出版社
ある日、少年は、近づく汽船の気配を感じる。かすかな音がしたのか波の動きか。それとも煙の匂い?
大音響のセミの鳴き声の中でもわかる。いつも待ってたから。少年は海へ向かって走り出す。汽船がやって来る!
石垣の続く道に夏の花が咲き、瑠璃色のチョウが舞う。日に焼けた肌も真っ黒な大きな瞳も南の少年のものだ。
画家の沢田としきさんは、この絵本を描くのに5年をかけたそうです。本が完成した翌年に亡くなられたことを思うと、よりいっそう、少年の夏の輝きが増すかのようです。
Love, まっこリ〜ナ
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