BLOG

水玉模様のサリンジャー

 

昔から変わらない水玉模様のおしゃれな本=サリンジャー。
今日のカフェボンボンは、『ナイン・ストーリーズ』を。

「バナナフィッシュにうってつけの日」「子舟のほとりで」など9作品を収録しています。

20130816

ナイン・ストーリーズ
著者:D・J・サリンジャー/訳:野崎孝
出版社:新潮社

外国の文学、とりわけアメリカ小説の面白さを最初に教えてくれたのがサリンジャーの本でした。この本は、先に読んだ『ライ麦畑でつかまえて』よりもピンときたのを覚えています。

本書は、繊細で奥深い、サリンジャーの自選短編集。都会的で一見スノッブな主人公たちの自意識や狂気をはらんだ緊張感が、9つのストーリーに凝縮されています。

物語は1940年代末から1950年代初めに書かれたもの。当時のニューヨークのディテールが随所に散りばめられていて、映画のようにイメージを喚起する。

もし映画なら……。サリンジャー作品のファッショナブルで洗練された主人公には、グウィネス・パルトロウやキルスティン・ダンストが似合う気がします。

バナナフィッシュの海のイメージのせいか、なぜか夏に読み返したくなるんです。サリンジャーは私にとって夏の文庫の定番。そして、いつの時代にあっても新鮮な驚きに出会える作品です。

よい週末を。
Love, まっこリ〜ナ

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』

公式ブログ
小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

連載記事一覧

今日の朝の人気ランキング