今日のカフェボンボンは、『キス・キス』。
『チョコレート工場の秘密』『飛行士たちの話』などで知られる、イギリスの作家・ロアルド・ダールの短篇集。刺激的なダール・ワールドを新訳でどうぞ。
『キス・キス(新訳版)』
著者:ロアルド・ダール/訳:田口俊樹
出版社:早川書房
甘美な空気のなかに秘められた毒。主人公たちは、毒の気配をどこかで感じつつ、悪意に満ちた世界に自ら足を踏み入れてしまう。ちょっとした欲や誘惑にかられたばっかりに。そう、気づいた時はもう遅い。
「女主人」は、ヒッチコックの「サイコ」を思わせる不気味なストーリー。若いビジネスマンが出張先で宿を探している。快適そうなB&Bに入ると、なぜか誰も泊まり客がいない。女主人と自分だけ。奇妙に感じるが格安さには代えられない。若者が宿帳に記入しようとすると……。
「ロイヤルゼリー」は赤ちゃんをめぐるホラー。ミルクを飲まない娘に養蜂にとりつかれた父親が与えたものは?
短篇の名手ダールの11篇。奇妙な味わいと皮肉な結末をお楽しみください。
Love, まっこリ〜ナ