今日のカフェボンボンは、お弁当をテーマにした新刊のエッセイ集。
阿川佐和子、内田百閒、江國香織、角田光代、よしもとばなな、椎名誠らによる41篇。味のしみ込んだお弁当のように味わい深い本です。
『アンソロジー お弁当。』
出版社:PARCO出版
女子供のはお弁当、男の場合は弁当。たしかにそうかもしれない。
俳優の池部良さんが小学4年生になったとき、お父さんが「明日から俺が弁当を作ってやる」と言う。お父さんが、お弁当、作ってくれるの?と聞くと、ばかやろ。男が、弁当におを付ける奴があるか。みっともねえ。
お父さんに言わせれば、弁当の役目は、午後からちゃんと働けるように食べるもの。うまいの、まずいのごたくを並べるものじゃない。所詮、弁当ってわけ。
高校生の林真理子さんは、早弁をする運動部の男子に憧れた。箸の動きと共に揺れる大きな肩、その食べっぷりのよさ。わざと蓮っ葉に「あなたのお弁当いつもおいしそうだね」と話しかけてみたけれど……。
日の丸弁当、かつぶし弁当、のり弁、炊き出しのおにぎり。時代によって、お弁当の中身は変わる。でも心を込めて作ってくれる人の手はいつもあたたかい。
お弁当の「朝時間」は、『母のいなりずし』(立原えりか)より。
運動会の前日、早朝から油揚げを煮ていたお母さん。台所の窓にはてるてる坊主がゆれていました。
本書はアンソロジーシリーズ第2弾。第1弾の『アンソロジー カレーライス!!』もぜひ!
Love, まっこリ〜ナ
*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
https://asajikan.jp/topics/cafebonbon/
朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』はこちら>>