今日のカフェボンボンは、絵本『ちんどんや ちんたろう』。
下町の商店街を舞台に描くちんどん屋の物語。ちょっと胸キュン、極彩色の世界が待っています!
『ちんどんや ちんたろう』
作:チャンキー松本/絵:いぬんこ
出版社:長崎出版
ここは大阪の商店街、扉の中からにぎやかな音楽が聞こえてくる。ちんどん屋「ちんぞう亭」をのぞき見してるのは、近所の銭湯の息子しんたろう。ちんぞう亭の娘かよちゃんにひそかに憧れているのだ。
なんの用やねん!と言われてびびったしんとろうは、「ぼく、ちんどんやになりたいんです」と思わず言ってしまい……。
ちんどん修行に励むしんたろうとかよちゃんを応援しながら、読者はちんどん屋の世界、その芸と舞台裏を知ることができるんです。かよちゃんはクラスではおとなしい女の子なのに、芸をすると別人になる。なんか胸がキュンとなる。かよちゃん、かっこいいなあー!
絵はNHK Eテレの「シャキーン!」や『おかめ列車』でおなじみのいぬんこさん。ブリキのおもちゃのようなキッチュな絵。金魚のじょうろとか洗面器みたい。作者のチャンキー松本さんは、大阪市中央区の空堀商店街にある実在のちんどん屋「ちんどん通信社」を取材して書いたそうです。
ド派手な衣装とお化粧で、店の宣伝をしながら町を練り歩くちんどん屋さん。にぎにぎしいのにどこかもの悲しさがつきまとう。この絵本でその秘密を知った気がします。
Love, まっこリ〜ナ