今日のカフェボンボンは、『69 sixty nime』。
高校三年生の青春を基地の町を舞台に描いた、村上龍の自伝的小説。いま高校まっただ中の人も、はるか昔に高校生だった人もぜひ!
『69 sixty nime』
著者:村上龍
出版社:集英社
この小説を初めて読んだ時、ああ、読み終わりたくないなあと思ったのを覚えている。矢崎や仲間たちにずっとそのままでいてほしくて、彼らが大人になったその後なんて知りたくないと思った。
村上龍は1969年という時代、sixty nineを教えてくれた。その頃のことを描いた本や映画はいろいろあるけれど、こんなにハチャメチャでめっぽう面白いストーリーはなかなかないと思う!
主人公の矢崎剣介は、ロックフェスや自主映画に憧れる17歳。口が達者な人気者だ。面白いことを探して悶々とする日々、倦んだ空気を打ち破ろうと、本当は女の子にもてたい一心で、仲間を引きずり込み一世一代、思い切ったことをするのだが……。
教師たちのなかで唯一心が通じるのが、担任のマツナガ先生。「夏には、きれいなヒマワリやカンナが咲く、それを見るだけで、まあいいや、と思うんだ」なんて言う。お説教はしない。たぶん、RCサクセションの「ぼくの好きな先生」みたいなひと。
69はいつ読んでも刺激的。何かもの足りないと感じたら、69のかっこいい奴らに出会ってください。
Love, まっこリ〜ナ