今日のカフェボンボンは、ラブリー&ファンキーなロードコミック。
ちょっとワケありな仲間たちが“津軽”目指して旅をする。朝倉世界一の傑作『デボネア・ドライブ』全3巻です。
『デボネア・ドライブ①』
著者:朝倉世界一
出版社:エンターブレイン
季節は夏、舞台は千葉。移動入浴サービスへ向かう途中、バイクに車をぶつけちゃったエチゼンくんとモモヤマさん。とりあえず、バイク乗りの美女マリちゃんも乗せて訪問先へ。
じつはエチゼンくんは元クラゲ。特技はクラゲ拳法の整体で、おばあちゃんの体のコリや痛みをしっとりやわらかくほぐしていくの。心やさしいモモヤマさんとエチゼンくんの癒しパワーに心を動かされたマリちゃんも、一緒に仕事に行くようになって……。
これが千葉から東北への旅の始まり。旅は道連れ、強烈キャラも加わり、ドラマチックで予測不可能なドライブが続いていく。車の窓から景色が後ろにどんどん流れていくような爽快感が、この物語のすごく素敵なところ。
ストーリーは胸がきゅんとするほど切ないけれど。
ドライブの仲間も旅先で出会う人たちも、みんなチャーミングで愛おしい。とくに元クラゲのエチゼンくんは、私がいつもお世話になっている先生と重なって、よけいに親近感がわいちゃうんです。先生の手には水かきがあって、体をやわらかくして痛みをとってくれるから。水かき拳法ではないんですけどね!
デボネア・ドライブの「朝時間」は、初めてギアをオーバートップに入れた朝。
道の先に何が待ち受けてても気にしない。イカしたデボネアに乗って風に吹かれて。地図を片手にエンジン全開です!
東日本大震災が起きた日に、追悼の心を込めて、東北を旅する本を選びました。
以前ご紹介した『ろうそくの炎がささやく言葉』もご覧になってみてください。谷川俊太郎、古川日出男ら31人の著者が被災地・東北へ作品を捧げた本です。
Love & Peace, まっこリ〜ナ