今日のカフェボンボンのおすすめは『永い夜』。
ひとりぼっちの孤独な夜にそっと向き合う自分の心……。数々の賞に輝いた傑作絵本です。
『永い夜』
著者:ミシェル・レミュー/訳:森絵都
出版社:講談社
やっと眠りにおちそうになった瞬間、底なしの闇に引きずりこまれるときがありませんか?
目を開けなければこのまま死んでしまうと頭では感じているのに、からだがまったく動かない。全身に力を入れて必死の思いで目を開ける。私は急いで部屋を明るくしてしばらく起きているけれど、心の奥のそっとしておきたい部分も目を覚ましてしまう。
「自分で自分がどうにもならないときー。」「とりのこされるのが、こわい。」「だれかにぎゅっと抱きしめてほしいと思う。」「いつかわたしもママになる。きっと。」
ひとりっきりの不安な夜に生まれるこんな想い。言葉として読んでいくと、心の闇のもやもやが少しずつ溶けて気が楽になるんです。私だけじゃない、誰でもこんなことを考えることがあるんだと思えるからかもしれません。本のなかの「わたし」のそばには、愛犬フィドが寄り添っている。うらやましいな!
きっとこれからも繰り返しやってくる永い夜、不安に押しつぶされそうになったなら、この本を開いてみてください。本のお供には、甘いホットココアをどうぞ。
Love, まっこリ〜ナ