今日のカフェボンボンのおすすめは、『こんなおみせしってる?』です。
子どもの好奇心を刺激する不気味な店から大人の郷愁を誘う店まで、個性的なお店がずらり。小さな子からおとなまで楽しめる絵本をお届けします!
『こんなおみせしってる?』
著者:藤原マキ
出版社:福音館書店
子どもにとって、お店は好きなもの、ほしいものがいっぱいの憧れの場所。同時に、未知への怖れを感じるところでもあって……。
店のほの暗い隅っこも、店番の無愛想なおばあさんも怖い。買うもの買ったら後ずさりしたくなる。この絵本は「おみせ」の持つ本質を垣間見せてくれます。
豆腐店、饅頭店、駄菓子屋と美味しそうなお店あり、食品サンプルの店、人体模型店と、摩訶不思議なお店も並びます。
実在の店を取材して、隅々まで描き込まれた絵は、じつにリアルでアクが強い。人体模型店では、ガイコツがソファに座っています!
靴直しのお兄さんの物憂げな表情もたまりません。恋やつれの風情です。裸電球の下、修繕に明け暮れて、棚には順番を待つたくさんの傘や靴……。
この絵本の「朝時間」は、町いちばんの早起きの豆腐屋さん。
本のお供には、ほっかほかの酒まんじゅうはいかがですか?
著者の藤原マキさんは、漫画家のつげ義春夫人。駄菓子屋の娘さんだったこともあり、本当に“お店屋さん好き”だったそうです。
Love, まっこリ〜ナ