今日のカフェボンボンメニューのおすすめは、新しい『星の王子さま』。
サン=テグジュペリの名作の初めての公式コミック版です。
『星の王子さま』
著者:ジョアン・スファール/訳:池澤夏樹/原作:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
出版社:サンクチュアリ出版
フランスコミックの王子さまには、原作の面影はない。青い目はギョロッと大きく、金髪の髪はパンクみたい。ゲゲゲの鬼太郎にちょっと似てるかも、と私は思うのですがいかがでしょう?
でも、「おねがい、ヒツジの絵を描いて」って、見つめられたらとても断れそうにありません。あの目に魅入られてしまう。
王子さまは活発でよく笑う。時には無邪気に、ある時は悪魔的に。それでいて人の問いかけに返事をしない。わがままでさみしがり屋。砂漠に不時着した飛行士が、王子さまの絵を描こうとすると、「絵なんかいらないよ。ずっとここにいるんだから」と言って抱きつくの。飛行士はそんな王子さまに振り回されつつ愛おしくて仕方ない……。
翻訳は作家の池澤夏樹さん。ご自身が訳された『星の王子さま』も出版されています。コミック版は王子さまのイメージを汲み「ぐんとくだけた、いきいきとした文体にした」そうです。
この物語の「朝時間」は、王子さまの星に一輪の花が咲いた朝。
王子さまの大切な美しい花です。
フランスのコミック「バンド・デシネ」は、日本の漫画とは色合いも雰囲気もずいぶん違います。世界中で愛され続ける名作をぜひ新しい形でお楽しみください。とびっきりチャーミングな王子さまに出会えます。
Love, まっこリ〜ナ