朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『トゥデイズ』。
作家・長嶋有が家族三人暮らしのマンション生活を描いた小説です。なんでもない日常のなかに幸せはあると感じる一冊です。
『トゥデイズ』
著者:長嶋有
出版社:講談社
郊外の街に暮らす立花家は三人家族。神奈川県のR市の大規模マンションに住んでいます。在宅勤務の多い恵示、近所のドラッグストアでパート勤務の美春は、家事や育児をゆるやかに分担しています。
ある日には、美春が「朝ですよー」とカーテンを開け息子の登園用の荷づくりをし、恵示が朝ごはんのしたくを始めます。そうすると5歳の息子コースケが眠そうに起きてくる。朝のルーティンを毎日繰り返すことの喜びが伝わってきます。
保育園に出かける朝、マンションの駐輪場で小さな虹を発見したコースケが歓声を上げる。自転車で出発する時にはもう子どもは眠た気ではない。朝の光のなかで一日が始まります。いってきまーす、いってらっしゃーい。小さな虹、走りながら交わす会話。慌ただしい朝の支度に、自転車での道中に大切な日常がある。寝かしつけの時間にもベランダから眺める風景にも。マンションに暮らす家族ならではさまざまな事柄が描かれていて、生活感あふれる日常に共感します。
『トゥデイズ』の「朝時間」は、立花家の朝ごはん。「卵焼き食べる?」と尋ねると「目玉焼き食べる」とコースケが返す朝です。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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