この季節になると、手足の“冷え”に悩まされる人が少なくありません。冷えは眠りを妨げるばかりではなく、カラダにさまざまな悪影響もたらします。これからどんどん寒くなっていきますが、カラダの仕組みを知って冬を健康に過ごしましょう!

 

 ■ 寒さによる冷えは、睡眠の質も血流も低下させる

 

ようやく寒くなってきましたが、すでに風邪を引いている人も多く、インフルエンザも流行のきざしがあるとのこと。皆さんは大丈夫ですか? 気温が下がって体が冷えると、血流が悪くなるだけでなく、免疫力やさまざまな酵素の働きも低下しやすくなるので気をつけて!

 

通常、体は寒さを感じると、体温調整機能が働いて血管を収縮させ、熱を逃がさないようにします。でも、季節の変わり目や、急に気温が下がる時季は、そうした働きがうまくできず、体が冷えてしまうことがあります。

 

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というのも、今までは暑かったため、血管は常に拡張ぎみな状態。それが急に寒くなると、うまく収縮できずに冷えてしまったり、極端に収縮して血流が悪い状態になってしまったりします。

 

新鮮な酸素や栄養を運ぶ動脈は、心臓のポンプによって勢いよく流れ出ますが、老廃物や二酸化炭素を含む体液や血液を回収する静脈やリンパには、心臓のようなポンプがないため、血管が収縮するとてきめんに流れが悪くなります。

 

すると、Vo1.24の記事でもお話したように、むくみも起こりやすくなるのですが、むくみの正体は、老廃物や二酸化炭素、脂肪、タンパク質、さまざまな菌などを含む体液です。そのため、静脈やリンパの流れが滞ると、体が冷えるだけでなく、老廃物や脂肪・タンパク質などがたまり、細胞は酸欠状態となります。また、ウィルスも回収されないまま残るため、疲れやだるさが起こり、免疫力も低下してしまうのです。

 

そのまま放置していると、さらにむくみやすくなる、免疫力が弱くなる、疲れる、体が冷える、太りやすくなる(体液は脂肪細胞の栄養になり、脂肪細胞が大きくなると、血管やリンパを圧迫してますます流れが悪くなり、セルライトという分解されにくい脂肪細胞が発生する)など、身体にとってはマイナスなことが次々と起きてしまいます。
とくに心臓から遠い下半身は重力の影響で体液がたまりやすいので、むくみがひどい、足が冷たいと感じたら、体をしっかり温めることが大切です。

 

 ■ 眠りのためにも末端の冷えには注意!

 

Vol.12でもご紹介したように、私たちの深部体温(体の中心の体温)は生体リズムに従って、日中は高く、夜低くなるように変化しています。夜、眠る数時間前から体温が下がり、眠ることでさらに下がり、夜中にもっとも最低となり、その後は朝に向けて上昇していきます。

 

つまり、寝る前には表面(末端)の血流を促して全身に血液を流し、放熱をします。しかし、体が冷えていると末端の血行が悪くなることから、中心部の熱がうまく放熱できず(末端まで血液が循環することで中心部の熱が下がる)、その結果、深部体温がうまく下がらず、眠りにくくなることがあります。
つまり、血液やリンパの流れが悪くなることは、免疫力だけでなく睡眠の質も低下させる大きな原因になるのです。

 

 

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末端の血液やリンパの流れは、ふくらはぎなどの筋肉運動によって促されるので、心臓が弱い人、体温調節機能が低下している高齢者や睡眠不足の人(機能が低下しやすい)、運動をしない人、皮膚が柔らかい人(弾力がなく柔らかいと、体液を静脈に押し戻せない)は、流れが悪くなりやすいので気をつけて!!

 

ちょっとしたことを心掛けるだけでいつも元気に!

静脈やリンパの流れを滞らせないためには、次のようなことに気をつけて。
むくみについてより詳しく知りたい方は、11月16日主婦と生活社から発売された『40代からもっときれい』をご覧ください。
むくみのエキスパート廣田彰男先生のお話を記事にしています。

 

・しっかり眠る。疲れたときは少し足を高くして眠る。(Vo1.24参照)
・水は一気にたくさん飲まず、こまめに少量ずつ飲む。(動脈の血液量が一気に増え、静脈が回収できずにむくむ)
・塩分は控え、バランスのいい食事をする。
・同じ姿勢を長時間続けず、まめに体を動かす。
・夕方には運動をする。
・お風呂はぬるま湯でゆっくり温まったあと、足だけ冷水をかけて引きしめる。(温まりすぎても動脈からどんどん血液が流れてきてむくむので、適度に引きしめる。温冷を交互に数回繰り返すことで、自律神経が刺激され、収縮がうまくできるようになる)
・ストレスはためない。(血管が収縮しやすくなる)
・体を冷やさない。
・マッサージをする。
・深呼吸をする。
・お酒を飲みすぎない。

 

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この記事を書いた人
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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
Written by

睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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