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マンハッタンの小さなアパートで。38歳の黒柳徹子さんが書いた日記

 

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『チャックより愛をこめて』

ニューヨーク・マンハッタンの小さなアパートから日本に届いたエアメイル。1970年代はじめ、女優の黒柳徹子さんがニューヨークへ留学した一年間の経験をつづったエッセイです。貴重な写真も多数収録しています。


チャックより愛をこめて
著者:黒柳徹子
出版社:文藝春秋

当時、黒柳徹子さんは大忙しだった。女優という仕事は大好きだけれど、このへんでちょっとレールから降りてみたい。明日の予定が決まっていない生活をしていみたいと、心機一転ニューヨークへ旅立ちます。

徹子さんなら海外生活にもすぐ慣れるだろうという予想はつくけれど、38歳の徹子さんはやっぱり無敵、こちらの想像をはるかに超えて、マンハッタンでの一人暮らしを思いっきり楽しんでいました。

演劇の勉強に打ち込む合間に、近所のセントラル・パークの散歩を楽しんだり、アパートの住人たちのパーティに参加したり。おいしい料理のレシピの交換をして「サバの味噌煮」を教えることもあれば、病気になった友だちに心のこもったお弁当を作ってあげたりもする。お天気のいい日は、いそいそとお気に入りのアイスクリーム屋さんへ。今まで体験したことのない気ままなのんびり生活です。

「これから私は、いつもいくハンサムなお兄さんのいるお店に行って、片っぽに西瓜アイスクリーム、片っぽには、風船ガム入りのヤツを入れてもらおうと思います。そして、きっと、アイスクリーム屋の道路のむかい側の大きな木の下のベンチにお爺さんや、お婆さんと並んですわって、鳩や自動車の通るのを見ながらたべることになると思います。私はこの場所が大好きだから。では行ってまいります」(「綴方・ニューヨーク」より)

なによりこの本を読んでいて素敵だと思うのは、徹子さんの毎日がご機嫌に生きるヒントにあふれていること。新しい体験に驚いたり喜んだりする徹子さんはとてもチャーミング。そして、日本を遠く離れていても、誰といても、いつでもどこでも徹子さんは徹子さん。素顔の黒柳徹子さんの魅力あふれる一冊をどうぞ。

黒柳徹子さんの本、こちらもぜひどうぞ。
『トットチャンネル』

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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