今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『食卓一期一会』。
詩人の長田弘がつづる、66篇の食べものの詩集。おいしい料理に幸福を味わう。「食卓は、ひとが一期一会を共にする場」という著者のことばが心にしみます。
『食卓一期一会』
著者:長田弘
出版社:角川春樹事務所
ブルーな朝に読みたいのは、「テーブルの上の胡椒入れ」という詩。「それはいつでもきみの目のまえにある。/ベーコン・エンド・エッグスとトーストの/きみの朝食のテーブルの上にある。」こんな一節が、朝の食卓のなにげない幸福に気づかせてくれます。
ひとり静かに自分を見つめたい午後に読みたいのは、「ジャムをつくる」。くつろいだ夜なら「卵のトマトソース煮のつくりかた」という詩。
朝食のオムレツ、天丼の食べかた、ドーナッツの秘密、アップルバターのつくりかた……。おいしい食べものは喜びも孤独もさびしさも包み込んで生きる力となっていく。テーブルの上の胡椒入れの幸福も、別れた後につくってしまった二人分のオムレツも。
『食卓一期一会』の「朝時間」は、この詩の一節を。
自分の手で、自分の
一日をつかむ。
新鮮な一日をつかむんだ。
(「ふろふきの食べかた」より)
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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