幻のアリスがいざなうワンダーランドへ。
1966年、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンが、フィンランド語版『不思議の国のアリス』のために描き下ろした本です。
『不思議の国のアリス』
著者:ルイス・キャロル/絵:トーベ・ヤンソン/訳:村山由佳
出版社:メディアファクトリー
トーベ・ヤンソンのアリスは、いままでに見たどのアリスとも似ていない。シンプルな線で描かれたまっすぐな長い髪のアリスは、すらりと背の高い北欧の女の子を思わせる。憂いを帯びた表情は幽玄の世界の人のようにはかなげです。
アリスは不思議の国の冒険に翻弄されて、どんどん落っこちて、流されて、途方にくれているようにみえる。
アリスを囲む不思議の国の住人たちはというと、ドードーやネズミやイモムシもみんな、ムーミンのキャラクターのように、生き生きとユーモラスな姿で描かれている。チェシャ猫はかなり怪しい顔! ヒゲをはやした帽子屋はシブいです。
トーベとアリスの素敵な組み合わせが、うっとりするような不思議の世界を生み出しています。
2014年はトーベ・ヤンソンの生誕100年の記念の年。世界各地でお祝いのイベントや展覧会が開かれています。
以前ご紹介したトーベ・ヤンソン初期短篇集『旅のスケッチ』もぜひどうぞ。
Love, まっこリ〜ナ
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