今日のカフェボンボンの本棚は、『盆の国』。
お盆を繰り返す町で巻き起こるひと夏の冒険を描く。ファンタジックで切ないサマーストーリー。新進気鋭の漫画家・スケラッコの長編デビュー作、新刊です。
『盆の国』
著者:スケラッコ
出版社:リイド社
中学三年生の「秋」は、不思議な能力をもつ女の子。お盆にあちらの世界から帰ってくるご先祖さまたちの姿がみえるのだ。
「みんな帰ってきたはる。お盆はええなあ」懐かしい人たちに会えるのがお盆の時だけなんてつまらない。もっとちょくちょく帰ってきてほしいのに。
送り火の日、気づくと日付は8月15日のまま。次の日もその次の日も。エンドレスにお盆を繰り返す町で、秋は不思議な青年・夏夫と出会い……。
夏の暑さは時間を止める。あの世とこの世の境界があいまいになる。じっとしていると世界がぐるんとなってしまいそうな気がしてくる。そう感じるのは夏の空気が濃すぎるせいなのかも。
花火、盆踊り、蝉の声。夏の気配を感じる一冊をどうぞ。
Love, まっこリ〜ナ
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