今日のカフェボンボンは、中島京子の直木賞受賞作『ちいさいおうち』。
昭和初期の東京を舞台に、少女タキの奉公先での日々を描く珠玉作。山田洋次監督の映画化作品『ちいさいおうち』も大ヒット上映中です。
『ちいさいおうち』
著者:中島京子
出版社:文藝春秋
タキが奉公に上がったのは、赤い屋根の文化住宅「小さな家」。14歳の少女は、快活で華やかな時子奥様を心から慕い、「ここがわたしの終の棲家」とまで思うほどになる。
しかし、平穏な日々はそれほど長くは続かない。戦争の影が次第に忍び寄り、「小さな家」にもある恋愛事件が。時子奥様の秘密を知ったときタキは……。
タキの目線から描く、時子のなまめかしさも物語の魅力のひとつ。こんなに美しい人妻は小さいおうちに収まり切らない、閉じ込めておけない。だけど・・・
奥様、わたし、一生、この家を守ってまいります。タキの生涯をかけた想いは、このひと言に尽きるのだと思う。
映画では時子を松たか子さん、タキを黒木華さんが演じています。ベルリン国際映画祭で、黒木さんが最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞しましたね! 映画と原作の両方を楽しめる、ぜいたくな作品です。
Love, まっこリ〜ナ