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夏におすすめの本『夏の庭』

 

今日のカフェボンボンは、夏の色が濃くてまぶしい小説『夏の庭』

少年たちの忘れられないひと夏を描いた物語は、夏休みの読書にぴったりの心に残る一冊です!

20130707

夏の庭 ーThe Friendsー
著者:湯本香津実
出版社:新潮社

「ぼく」は死んだ人を見たことがない。誰かが死んだらどんな気持ちになるか、全然知らない。

友だちのおばあちゃんのお葬式の話を聞いて、ぼくはそのことに気づくんだけど、これってすごくがく然とすることだと思う。だから、見知らぬ老人が死ぬところを見たいなんて、とんでもない話になったのかもしれない。小学6年生の男の子は好奇心には勝てないから。

これがおじいさんをを観察する「探偵」の日々の始まりでした。荒れた庭、手入れのされていない家にひっそりと暮らすおじいさん。もう7月だというのに、こたつに入ってテレビばかり見ている。

今日はおじいさんはどこに行ったんだろう? おじいさんが気になってしかたがない少年たちはある日……。

好奇心いっぱいでぶきっちょな3人の少年と、これまたぶっきらぼうな老人が、ほんの少しずつ距離を縮めていく。不器用な者同士だから余計なおしゃべりもなくて、本音で相対するのがいい。

夏の庭の「朝時間」は、おじいさんが洗濯物を干すのを少年たちが手伝った日。

庭の木にぴんと張ったロープに、手ぬぐいやステテコがはためいて。涼しい風が通り抜ける夏の朝です。

今日も朝から夏の光。楽しい日曜日を!
Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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