今日のカフェボンボンは、ケストナーの『飛ぶ教室』。
ドイツの寄宿学校を舞台にしたクリスマスの感動作。物語は変動する時代のさなかに書かれ、1933年に出版されました。池内紀の新訳決定版でお楽しみください。
もうすぐクリスマス。寄宿学校の少年たちは、クリスマスのお祝い劇「飛ぶ教室」の稽古に日夜励んでいた。みんなで劇のおさらいをしていると、友人を人質にとられた少年が血だらけで飛び込んできて……。
宿敵の学校とのケンカが勃発、生徒たちは作戦を練っていざ出陣。最優等生のマルティン、劇の作者ジョニー、食いしん坊のマティアス、小さなウーリ……。雪の降りしきる町へ少年たちは走り出ていく。
寄宿学校の少年たちの友情と勇気が、クリスマス直前に起こる出来事を通して描かれます。クリスマスに家に帰るのを心待ちにする生徒たち。でも、事情があって学校に残るものもいる。
帰る家のないジョニーは、友人のマルティンの気持ちを察して言う。「何ごとも慣れるものだよ」「ぼくのことは心配いらない」お互いを思いやる少年たちに何度も胸が熱くなります。
この少年たちに出会えることが、クリスマスプレゼント。ケストナーの名作をぜひ手にとってみてください。
『飛ぶ教室』
著者:エーリヒ・ケストナー/訳:池内紀
出版社:新潮社
Love, まっこリ〜ナ
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