今日のカフェボンボンは、『貝の子プチキュー』。
小さな貝の子を主人公にした海の物語。青い海に輝く命のきらめきを描いた絵本です。
『倚りかからず』を初めとする数々の詩で、読む人に深い感動を与えてきた茨木のり子さん。その茨木さんが生前ひとつの童話を残していました。詩を書き始める前、十代の終わりに書かれました。童話は美しい絵に彩られ、一冊の絵本となりました。
『貝の子プチキュー』
作:茨木のり子/絵:山内ふじ江
出版社:福音館書店
小さな貝の子どもプチキューは、波の声に誘われて海へと旅に出る。
大きな海が広がっていることも、自分が海の子であることも知らずにいたプチキューが、生まれて初めて海へ入り、透きとおった水の中を一歩一歩進んでいく。見たことのない不思議な生きものたちと出会い、水の温かさと冷たさも知る。
無数の生命を育む海の豊かさと、どこまでも深い静けさ。その海に小さな貝の子の命もゆだねられています。色鮮やかな魚や珊瑚、万華鏡のようにきらめく星月夜が、生き生きと心に残ります。
貝の子プチキューの「朝時間」は、たつのおとしごと会った朝。海の上からヒラヒラッとガラスのかけらが落ちてくる。たつのおとしごがそう教えてくれました。
本のお供には、ハートを描いたカプチーノをいかがでしょう。カプチーノの泡にハートや木の葉、動物の顔などを描いたカプチーノ。素朴なかわいい模様を見れば心にぽっと灯がともり笑顔になる。寒い季節にはとくに嬉しい心配りです。
そんなハートのカプチーノのように心温まる本。大切な人への贈り物にもおすすめです。
Love, まっこリ〜ナ