今朝のカフェボンボンは、アメリカの絵本『ポテト・スープが大好きな猫』。
ひとり暮らしのおじいさんと年老いた雌猫を描いた心温まるストーリーです。猫好きの村上春樹氏による、素敵な翻訳でお楽しみください。
『ポテト・スープが大好きな猫』
著者:テリー・ファリッシュ/絵:バリー・ルート/訳:村上春樹
出版社:講談社
おじいさんと猫が暮らすのはテキサスの田舎町。家のまわりには金色の小麦畑が広がっています。ピックアップ・トラック、揺り椅子のある玄関ポーチと、どこを切り取ってもこれぞアメリカの風景です。
猫はおじいさんが作るポテト・スープが大好きで、そこのところをおじいさんは気に入っていたのですが、そんなそぶりは見せません。玄関ポーチでつかず離れず適度な距離を保って、ポテト・スープを食べる一人と一匹を見ていると、心が深く通じ合っているようすが伝わってきます。ポーチで過ごす時間は、おじいさんと猫にとって、とても大切なひとときなのだと思います。
本当に一緒にいたいのは誰?
いつもそばにいてくれるのは?
村上さんのあとがきの「ひょっとしたら、僕もこんな晩年を送ることになるかもしれないな、とふと考えたりしてしまいます」という一文。物語に自分を重ねた言葉にドキリとしました。
おじいさんと猫の「朝時間」は、湖に魚釣りに出かけるいつもの朝。
本のお供には、体の温まるポテト・スープをどうぞ。
楽しい日曜日を。
Love, まっこリ〜ナ