年末の「大掃除」を考えると、今から憂鬱な気分の方もいるのではないでしょうか。そこで今回から全3回でお届けするのが、オンライン片づけ専門家・伊藤かすみさんに教えていただく 「年末の大掃除が劇的にラクになる・逆算片付け術」 です。
伊藤さんは『自然と家族が整理しはじめる、魔法の片付けしつもん術』などの著書でも知られ、受講者1千名超の人気片づけ専門家。「今年こそ大掃除で慌てたくない！」という方にぴったりの、忙しい人でも無理なく続けられるメソッドを3回に分けて紹介します。
まずは第1回目、挫折しないための“計画”の立て方と最初の一歩です。
忙しい人が年末の片付けで挫折する根本原因
年末の大掃除や片付けは、「今年こそは！」と意気込むものの、途中で挫折してしまう人が少なくありません。その主な原因は、計画的ではない片付けを一気にやろうとすることにあります。
休日にまとめてやろうとしても到底終わりきらず、中途半端な状態でモノを出しっぱなしにしてしまい、結局は散らかった状態で新年を迎えることになりがちです。片付けは本来、計画的に進めるべきものであり、この「一気に終わらせよう」という考え方こそが、忙しい人の挫折の大きな要因なのです。
忙しい人にこそ効く「朝の計画から夜の実行」メソッド
ここで提案するのが、「朝の計画から夜の実行」メソッドです。忙しい人は「考える時間」がないため、このメソッドでは、頭がすっきりしている朝の時間に掃除や片付けの計画を立てることを提案します。
このメソッド最大のメリットは、時間を分散して、一度に終わらせようとしない点です。
- 朝の計画：1日の始まりに約1分間。夜に実行する約15分で達成できる具体的な整理場所やタスクを1つ決定します。
- 夜の実行：帰宅後など、夜の時間を活用して約15分で計画を実行します。
ToDoリストに片付けを組み込み、複数回に分けて実行するこの分散型のやり方は、まとまった時間がなかなか取れない人に合ったやり方です。
挫折を防ぐ「やりすぎない」鉄則
このメソッドを実行する上で最も重要なのが「やりすぎない」という鉄則です。
夜の実行で早く終わったとしても、「もうちょっとやろう」と没頭しすぎると、疲れが翌日の活動に支障をきたし、結果として翌日のやる気を削いで挫折につながってしまいます。疲れていてもできる範囲でとどめて、朝に決めたゴールに従って実行することが、継続の鍵です。タイマーなどをかけておくといいですね。
まずは「気持ちの良い場所」から始めよう
メソッドを今日から始める方におすすめの場所は、お正月に向けた「片付くとスッキリして気持ちの良い場所」です。
- ダイニングテーブル
- 玄関
- キッチンカウンター など
特に普段から散らかっている人は、日常生活で最も目につくダイニングテーブルやリビングから着手すると、効果を感じやすいでしょう。まずは効果性が高く、達成感を感じやすい場所から取り組んでみましょう。
次回（12月25日）は、「事例で学ぶ「計画/実行」片づけメソッド」 をご紹介します。どうぞお楽しみに！
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お話を伺った方
伊藤かすみさん（オンライン片づけ専門家）
広島県福山市出身で、現在は東京と広島のデュアルライフを送る。住宅会社で20年間インテリアコーディネーターとして勤務した後、資格取得をきっかけに片付けの仕事をスタートする。セミナーやサポートの受講者数は延べ1千名。メールマガジンは2万4千人を超える読者がいる。片付け事業の売り上げは年商2億円。著書に『一生散らからない！飾るだけ片付け術 』(ぱる出版)、『自然と家族が整理しはじめる、魔法の片付けしつもん術』(ぱる出版)がある。
https://flow-kataduke.com/
