空を語るこんなにも美しい言葉。詩人の谷川俊太郎と写真家のアラーキーこと荒木経惟がコラボレーションし、さまざまな「空」を作り上げました。心揺さぶられる写真詩集です。
『写真ノ中ノ空』
詩:谷川俊太郎/写真:荒木経惟
出版社:アートン
詩人は短い言葉の響きとリズムで、写真家は強烈なイメージで「空」を切り取る。詩の言葉が空の写真に重なると二人のパワーが更に高まり、強い気が立ち上ってくるようです。その分、空は深みを増して、大きな優しさで包み込んでくれる。
荒木氏は夫人の陽子さんが亡くなったあと、空ばかり写していたといいます。モノクロームの空に差す光や夕焼けの静けさが、心に痛みを残します。
人の心を映し出す空。見上げるときの気分によって、嵐の前の不穏な雲さえ喜びのしるしに思えることもあるし、澄み切った青空がただ虚しく感じられるときだってありますよね。でも、「どんな分厚い雲の上にもいつも青空はあるということ」を詩の一節が教えてくれました。
「青空はプレゼントだ匿名の何ものかからの」
空の「朝時間」は、この空があると知る朝。今日もみなさんに青空の贈り物がありますように。
Love, まっこリ〜ナ
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